
「静岡市防災マップ」は静岡市民に役立つ防災情報が満載の冊子ですが、その存在を知らない市民も多いと思います。
しかし、2022年に静岡市を襲った台風15号は、市内の広範囲に浸水や断水などの被害をもたらしました。また、いつ南海トラフ地震が静岡市を襲うかわかりません。そのような災害が起きる前に「静岡市防災マップ」に目を通しておくことが大事です。
そこでこの記事では「静岡市防災マップ(電子ブック版)」について説明しながら、2022年の台風15号被災者による防災アドバイスもお伝えします。
■「静岡市防災マップ(電子版)」の概要

画像引用元/「静岡市防災マップ(電子版)」
https://static.shizuoka-ebooks.jp/actibook_data/se2003034/HTML5/pc.html#/page/1
まず、「静岡市防災マップ(電子版)」の概要について説明します。
●防災マップの使用方法
災害が起こる前にチェックする項目を3つのステップで紹介しています。
●静岡市防災情報マップの活用
「静岡市防災マップ」などのアクセス方法について記されています。
●マイタイムライン
平常時や自然災害発生前後に取るべき行動を時系列順にチェックできます。
●自助・共助・公助
災害による被害を軽減させる「自助・共助・公助」についての説明です。
●自然災害の基礎知識
地震
・震度ごとに想定される被害
・地震の被害に備えた安全対策
・耐震診断、耐震工事の制度
・津波の特徴
・津波による浸水が想定される区域
・津波警報等の発生基準
についての情報が記されています。
土砂災害
・土砂災害特別警戒区域
・土砂災害警戒区域
・土砂災害の種類(急傾斜地の崩壊、土石流、地滑り)
・土砂災害についての心構え
・土砂災害時に命を守る最低限の行動
についての情報が記されています。
内水氾濫と外水氾濫(洪水)
・内水氾濫と外水氾濫(洪水)の違い
・気象警報、注意報(特別警報、警報、注意報)
・雨の強さと降り方(やや強い雨、強い雨、激しい雨、非常に激しい雨、猛烈な雨)
・洪水から身を守る方法
・洪水予報の発表基準となる河川水位
・氾濫危険水域
・避難判断水域
・氾濫注意水域
・地下施設の浸水の危険性
・家にあるものを使って浸水を防ぐ例
についての情報が記されています。
●地震被害想定
静岡市における震度および液状化の可能性や地震被害想定などについて詳しく説明しています。
●防災マップ(エリア別)
地震、土砂災害、内水氾濫・外水氾濫(洪水)の被害が想定される区域を18のエリアに分けて紹介しています。
ただ、いきなり防災マップを見てもよくわからない人も多いでしょう。その場合は、まず「凡例」「索引図」「土砂災害に関する情報」「津波想定区域に関する情報」(画像参照)を確認しましょう。

画像引用元/静岡市防災マップ(電子ブック版)
https://static.shizuoka-ebooks.jp/actibook_data/se2003034/HTML5/pc.html#/page/10
●災害が起こったら
災害が起こった時に取るべき行動や災害に関する情報の収集先が記されています。
・地震の避難
・津波からの避難
・警戒レベルと避難行動
・洪水土砂災害の避難
・南海トラフ地震臨時情報
・静岡市からの気象、災害情報伝達手段
・防災情報等の収集先(静岡市、国、県、他機関等)
・災害用伝言ダイヤル
・災害用伝言版
●災害に備えて
災害の前に行うべき備えについて記されています。
・非常持ち出し品チェックシート
・我が家の安否連絡票(記入式)
・連絡先(静岡市各区や総務局)
このように、「静岡市防災マップ」には静岡市民に必要な防災情報が過不足なく記されています。夏の台風シーズンが始まる前にぜひ読んでおきましょう。
参考/静岡市防災マップ(電子ブック版)
http://www.shizuoka-ebooks.jp/?post_type=bookinfo&p=8980
■台風15号の被災者アドバイス!「断水・停電時にあると助かるもの」

平時から災害への備えを行っていても、実際に災害が起こると困った事態が起こります。
2022年9月の台風15号が襲来時には、市内の広範囲で家屋や車の浸水、断水、停電などの被害が出ました。多くの市民が浸水、断水、停電を経験しています。そのような被災者から集めた声をもとに、「断水や停電にあると助かるもの」をご紹介します。
●500mlペットボトル飲料水
全国から集まった給水車や飲料水の寄付によって、飲料水不足は意外と早く解決しました。
その中で意外と被災者に好評だったのが、「500mlペットボトル飲料水」の寄付でした。コップがいらないことや飲み切りサイズであることがその理由です。
その経験から、災害用として500mlペットボトルを箱単位で用意することをおすすめします。
●給水用ポリタンク
台風15号の後は店頭でポリタンクの品切れが続出。ネット通販では災害発生直後のポリタンク価格は平常時の2~10倍以上になりました。そのため、ポリタンクは安価で買える平常時に購入するのがマストです。
また、給水所に車では行けないこともあるので、女性でも水を持ち歩けるサイズのポリタンクを買うのがおすすめです。
●紙食器などの消耗品や水がいらない衛生用品
紙食器、ラップ類、ウェットティッシュ、ビニール袋などの消耗品や、使い捨てトイレ、ドライシャンプー、水無し歯磨き粉など、水がいらない衛生用品があると便利です。
●充電器
災害時はスマホでの情報収集を頻繁に行うため、スマホの充電器は必須です。また、アウトドア用のポータブル充電器(500~1000W超)も用意しておくと便利です。
●浴槽の水や残り湯
浴槽の水や残り湯は断水時の生活用水として重宝します。
●断水の被害がない近隣エリアに住む親族
断水の被害がない近隣エリアに親族がいれば頼りましょう。給水などのサポートを受けられます。
これらのことを頭に入れておけば、災害が発生しても冷静に対処できます。
■自宅や車が被災したらすぐ行ってほしいこと

台風15号では自宅や車の被災も多数ありましたが、被災直後にすぐ行ってほしいのが「カメラやスマホで被災状況をありのままに撮る」ことです。台風15号の被災者も、被災直後の自宅や車の写真を撮影しています。
自宅や車の被災写真は、罹災証明書の交付申請や損害保険金(火災保険・地震保険・車両保険など)の請求時に重要な証拠となります。忘れずに撮影しましょう。
■「静岡市防災マップ」に目を通して自然災害に備えよう!

画像引用元/静岡市防災マップ(電子ブック版)
https://static.shizuoka-ebooks.jp/actibook_data/se2003034/HTML5/pc.html#/page/16
「静岡市防災マップ」は以下のページからアクセスできます。
静岡市ホームページ「静岡市防災マップ(地震・津波・土砂災害)」
https://www.city.shizuoka.lg.jp/000_001547.html
こちらのページには「静岡市防災マップ(電子ブック版)」のほか、「静岡市防災情報マップ(WebGIS版)」(スマホ専用サイト)などへのリンクもあります。ぜひ平常時に目を通して自然災害に備えましょう!