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中国の低価格EV車が静岡市にも!BYDの世界的な成功と日本進出の理由とは?

2023年11月10日

画像引用元 BYD
https://byd.co.jp/e-life/cars/dolphin/

燃料コストの高騰を背景に、近年EV車が世界で急速に普及しています。

そんな中、EV車販売台数世界2位となったのが、元電池メーカーである中国のBYD。2023年には日本に進出し、静岡市中心部にある静岡モディにもBYDのディーラーがオープンしました。

創業時は電池メーカーだったBYDがなぜそこまで躍進したのでしょうか?また、日本、それも静岡市にBYDの販売拠点が置かれたのかも気になるところですよね。

この記事では、その理由や静岡市でBYDのEV車を購入するタイミングについて解説します。

■BYDがEV車世界シェア率2位になった理由とは?

画像引用元 BYD
https://byd.co.jp/e-life/

BYDがEV車世界シェア2位になった主な理由は2つあります。

●理由1 EV車の利用者が少ない時期からEV車の製造販売に完全シフト

一番大きな理由として、EV車の利用者が少ない時期からEV車の製造・販売に完全シフトしたことが挙げられます。

近年は環境保全への高まりや燃料コストの高騰を背景に、世界でEV車への移行が急速に進んでいます。2000年代にそれを予見したBYDは、2008年に自動車会社を買収してハイブリッド車の製造販売を開始。2010年代にはEV車専門メーカーに転じました。

最初は充電ステーションを設置しやすいバスやトラックなどをBYDのEV車にすることに成功。その後自家用車の製造販売も始め、今や世界中で自社EV車の販売台数を増やし続けています。

それにしても、なぜ今世界でEV車のユーザーが増えているのでしょうか? その理由は「EV車の燃料コストはガソリン車よりずっと低い」からです。

東京電力エナジーパートナーによれば、EV車が1万Kmを走行した場合の燃料コストは、同じ距離を走ったガソリン車の約半分です。

※電費(燃費)6.0km/kWh、充電料金31円/kWhで計算

・ガソリン車

※燃費15km/L、ガソリン価格165円/Lで計算

画像引用元および参照元 東京電力エナジーパートナー「EVDAYS」
https://evdays.tepco.co.jp/entry/2021/10/12/000021#%E7%B6%AD%E6%8C%81%E8%B2%BB%E3%81%AE%E5%86%85%E8%A8%B3%E8%B5%B0%E8%A1%8C%E3%82%B3%E3%82%B9%E3%83%88

そのことを2000年代に察知し、2010年代からEV車の製造・販売にシフトしたことが今のBYDの成功につながっています。

2023年現在、BYDは中国、タイ、イスラエル、コロンビア、ブラジルで「ガソリン車を含めた車の国内販売数」でトップの座を獲得。現在も世界各国で着々と自社EV車の販売数を伸ばしています。

●理由2 ガソリン車と同等の低価格を実現!その秘密は自社製造バッテリー

もう一つの理由は、BYDのEV車がガソリン車と同等の価格で買えることにあります。

例えばコンパクトカー「DOLPHIN」の日本販売価格は税込363万円(2023年11月8日現在)。同性能の国産ガソリン車価格と変わりません。

さらに、EV車を購入すると国や一部自治体の減税措置や補助金(「DOLPHIN」は約65万円+α)を受けられるので、購入者が払う金額は国産ガソリン車より安くなります。

BYDがそこまでの低価格を実現した理由は2つあります。

一つ目の理由は、BYD車のバッテリーが自社製のブレードバッテリーであること。そこで部品の購入コストを大きく抑えています。

もう一つの理由はバッテリー材料の違いです。従来車のバッテリーには高価なレアメタルが含まれる三元系リチウムイオンバッテリーが使われていますが、BYDのブレードバッテリーはレアメタルを使わないリン酸鉄リチウムバッテリーです。そこで材料コストも大きく抑えています。

画像引用元 BYDジャパン
https://byd.co.jp/e-life/manufacturer_stories01/ 

ブレードバッテリーは低コスト製造ですが高性能です。三元系リチウムバッテリーの弱点である「熱安定性の欠如による発火のリスク」が低いのです。そのため、ブレードバッテリーは低コスト・安全性で高く評価され、テスラなどのライバル企業もBYDからブレードバッテリーを購入しているほどです。

以上の理由から、BYDは低価格でEV車を販売することに成功したわけです。

そんなBYDが2023年に日本、そして静岡に進出しました。次ではその理由や背景について説明します。

■2023年にBYDが日本進出!静岡市にも正規ディーラーをオープンした理由は?

画像引用元 BYD
https://byd.co.jp/e-life/dealer/

2023年に日本進出を果たしたBYDは、静岡市にも10月に正規ディーラーをオープンしました。その理由について考察してみました。

一つ目の理由として考えられるのが、日本政府が「2035年までに脱ガソリン車を実現する」と宣言したことです。それを受けて今後EV車の購入者が増えることが見込まれますが、そのタイミングで静岡市を含む日本中に自社EV車を普及させるのが狙いだと思われます。

2つ目の理由として考えられるのが、低コスト・低燃料コストを兼ね備えたBYDのEV車が静岡市民に支持される可能性が高いことです。生活の足となる車をリーズナブルな価格で提供し、ユーザーを増やす狙いがあると思われます。

3つ目の理由として考えられるのが、日本人が車の購入時にあたって希望する「まず実物を確認したい」「購入後のサポートを対面で受けたい」の2つをBYDは満たしていることが挙げられます。

おそらくBYDは日本人のニーズを事前に把握した上で、静岡市内で最も多くの市民が訪れる中心部に正規ディーラーを置いたと考えられます。

■静岡市でBYDのEV車を買うかどうかの判断はEV充電スタンドを見ながら行うと◎

画像引用元 静岡市「静岡市充電スタンドMAP」
https://www.city.shizuoka.lg.jp/000149100.pdf (PDF)
https://www.city.shizuoka.lg.jp/000_002638.html (PDFのリンク元)

BYD正規ディーラーの店頭でEV車を見た結果、「ぜひ買いたい!」と思う方もいるでしょう。しかし、買うかどうかの判断は生活圏にあるEV充電スタンドの設置状況を見ながら決めたいところです。

現在の正確な設置数は不明ですが、静岡市が2015年に公表した「EV充電スタンドマップ」では54件。今はそれ以上のEV充電スタンドが市内にあると思われます。その多くはディーラーや自動車修理工場です。

EV車の購入にあたっては、まず生活圏内でEV充電スタンドの有無を確認しましょう。もちろん、購入前に車庫証明登録ができる駐車場の確保も必要です。

また、自宅のEV充電用のコンセントと車載充電ケーブルで自家充電する方法もあります。しかし、一戸建ての持ち家がある方など対象者が限られます。

その点に留意しながらBYDのEV車を買えば、購入後に「思ったのと違う」などの事態を避けられます。また、修理依頼などの手続きもディーラーの窓口でできる点も安心材料となります。BYDのEV車に興味を持った方は、ぜひ静岡モディにある正規ディーラーに足を運んでみてはいかがでしょうか?

BYDのEV車は低コスト・低燃費で魅力的です。しかし、車は高額な買い物。その代金をポンと出せる方は少ないでしょう。まずは節約や先取り貯蓄、再就職、副業などで購入資金を作るのがおすすめです。

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