アルバイトの履歴書は、自分のことを採用担当者に知ってもらう重要な書類です。しかし、はじめて履歴書を書く高校生や大学生からすれば、書き方がわからずバイト応募の最初のハードルになりかねません。
そこで今回は、おしごと百花の日本全国で40万件のアルバイト・パート情報を扱う経験を活かし、「履歴書のマナーと基本的な書き方」について解説していきます。
あわせて、第一印象をよくするポイント、履歴書を入れる封筒のマナーについても解説するため、本記事を読めば履歴書を迷わず作れるようになりますよ。
それでは、本文をご覧ください。
バイト履歴書の書き方に関する基本マナー

はじめに、バイトの履歴書で最低限守るマナーと守った方がいいマナーを紹介します。
ここに該当する事項は、一発で不採用になったり、ケースによっては印象がかなり悪くなる可能性があるので、十分に注意しましょう。
最低限守るべきマナー
以下のケースを守らないと、一発で不採用になる可能性があります。
- 履歴書は黒いボールペンで書く。鉛筆や色ペンはNG
- 二重線での訂正、修正液や修正テープは使わない
- 事実と異なることは書かない。経歴詐称に該当する
ちなみに、経歴詐称は詐欺罪、軽犯罪法違反、私文書偽造罪、損害賠償、懲戒解雇などの民事裁判に該当する可能性があるので、絶対にやめましょう。
守った方がいいマナー
以下のようなケースも、場合によっては印象が悪くなります。あわせて注意しましょう。
- 履歴書のサイズはB5(B4二つ折)が一般的。指定がなければこのサイズを選択
- 封筒はA4サイズにする。A4以下の封筒にして履歴書を折らない
- 手書きを好む会社もいるので、パソコン作成よりも手書きがベター
- 手書きの履歴書のコピー、別の会社用に使った履歴書の使い回しはしない
厚生労働省が推奨している標準的な履歴書は、コンビニ等で購入できます。手元にない方は、コンビニで購入するのがおすすめです。
項目別の履歴書の書き方

①日付
履歴書の日付は、直接渡す場合は面接日、ポスト投函日、メール送付日を記入します。ただし、日付が変わったからといって書き直す必要はありません。
年号は和暦でも西暦でも構いませんが、学歴欄などと統一することが大切です。和暦で書く場合は、「令和」を「R」と略さないようにしましょう。
②氏名
「ふりがな」と記載されている場合はひらがな、「フリガナ」と記されている場合はカタカナで記載します。
③印鑑
最近は印鑑不要の履歴書も増えていますが、履歴書上に「印」の記載がある場合は押印します。
印鑑が必要な場合は、シャチハタではなく朱肉を使う認印を使うのが一般的です。
押印する場合は、曲がっていたりかすれていると雑な印象を与えかねません。丁寧に押印してください。
④生年月日
生年月日は、①の日付と和暦・西暦を統一します。また、年齢を書く場合は、①の日付時点での年齢を記載します。
⑤現住所
現住所は都道府県名から記載します。また、丁目・番地等はハイフン(-)で記載してもかまいません。
氏名同様に、「ふりがな」と記載されている場合はひらがな、「フリガナ」と記載されている場合はカタカナで記載します。
⑥連絡先
現住所以外の連絡先の住所がない場合は「同上」と記載します。
⑦履歴書写真
履歴書の写真は、縦4cm×横3cm、3ヶ月以内に撮影、白・水色などシンプルな背景の証明写真を貼ります。
写真は第一印象を決める重要なポイントなので、「バイト履歴書の写真のポイント|男女別の服装・髪型・表情や注意点を解説」を参考にして撮影します。
⑧性別
性別を記入します。厚生労働省が推奨している標準的な履歴書では任意記入となっているため、未記入でもかまいません。
⑨電話番号
こちらに記載する電話番号は、応募先との連絡用の電話番号となります。つながりやすい方を書きましょう。
履歴書上に枠がなければハイフン(-)を入れて記載します。
⑩電話番号2
電話番号の記入が2つある場合は、緊急連絡先を記入します。ただし、記入できる電話番号がなければ「同上」と記載します。
未成年の場合は、保護者の電話番号を記入しておくといいでしょう。
⑪学歴・職歴
学歴と職歴は、「学歴」「職歴」と分けて記載します。学歴・職歴は、①の日付と和暦・西暦を統一します。

学歴
学歴は、義務教育については省略が可能で、高校・専門学校などからでかまいません。
「高校」と略さずに「高等学校」と正確に記入します。また、大学の場合は、学部や学科まで記載してください。
在学中の方は「在学中」と記入します。
職歴
職歴は、「正社員」「アルバイト」など働き方含めて記入し、どんな仕事をどんな立場で働いていたのかわかるようにします。
掛け持ちで仕事をしている場合は「在職中」、退職した場合は「退職」と記載します。
職歴があまりにも多い場合は、募集した仕事に関連するものに絞ってもかまいません。
⑫免許・資格
免許・資格は古いものから順に書いていきます。
仕事に関係する免許や資格があると加点ですし、直接関係なさそうな普通自動車免許等も書いておくと良いでしょう。
ただし、英検5級のような小中学校を対象にした資格はプラス要素にならないので、記載しない方がいいでしょう。
書ける免許や資格がない場合は、「なし」と書き空欄にするのは避けてください。
⑬志望の動機、特技、自己PR、アピールポイント
履歴書に書かれる志望動機や自己PRは、面接を行うかどうかの判断材料になり、面接の自己紹介で話題にするポイントです。
「家から近い」「楽そう」「お金のため」などの理由ではなく、前向きな理由を記載します。
応募するアルバイトの内容、ご自身の立場にあわせて適切な志望の動機を記載しましょう。応募職種ごとの志望動機の書き方は、次の記事を参考にしてください。
⑭本人希望記入欄
本人希望記入欄には、シフトに入れない曜日や時間などを記載します。また、募集職種や勤務先が複数ある場合はそれも記載します。
履歴書の本人希望記入欄に書かれた内容は、強い意志のある希望ととらえられる可能性が高いため、軽い気持ちで希望を書かない方が無難です。
特に希望がない場合は、「貴社の規定に従います」または「貴社規定に準じます」と記載しましょう。
第一印象をよくする履歴書の書き方

履歴書は、採用担当者があなたと最初に接する書類です。書いている内容だけでなく、履歴書全体からも人柄が伝わるため、細部にまで注意しましょう。
心を込めて丁寧につくる
文字を丁寧に書くのはもちろんのこと、写真の貼り方、印鑑など細部まで丁寧につくります。
特に誤字脱字は雑な印象を与えるため、何度も確認してください。
また、履歴書を持ち歩いて履歴書の角が折れたり、雨に濡れて文字がにじんだりなど、勿体ないことにならないように細心の注意を払います。
写真は清潔感・信頼感を意識する
履歴書の写真は、服装・髪型・メイク・表情で印象が大きくかわります。
写真は履歴書の中でも、特に第一印象を決める重要な要素なので、清潔感・信頼感を意識して好印象になる1枚を撮影します。
好印象になる写真の撮り方は「バイト履歴書の写真のポイント|男女別の服装・髪型・表情や注意点を解説」で解説しています。
空欄を作らない
空欄は「書き忘れたのかな?」と相手に思わせる可能性があります。
免許・資格等の該当するものがない場合でも、空欄にせず「なし」と記載します。
志望動機・自己PRは充実させる
志望動機・自己PRは、200文字~300文字で完結にわかりやすくまとめます。ポイントは、1行目に結論を簡潔に書き、2行目以降に具体的な理由を添えることです。
「なし」や1行しか書いていないのは、非常にもったいないのできちんと書きましょう。
アルバイトの履歴書だと、志望動機や自己PRをしっかり書いていない人も多いため、きちんと書くだけで大きくリードします。
履歴書を入れる封筒の書き方

履歴書を手渡しで渡す場合も、封筒に入れて面接担当者に渡すのが一般的です。封筒の書き方にもマナーがあるので、押さえておきましょう。
A4サイズの白色封筒がベター
封筒は、履歴書が折り曲がらないようにA4サイズに入れてください。
茶封筒でもかまいませんが、白色封筒を選んだほうが好印象です。白色封筒は、破れにくく他の書類に紛れにくいといったメリットもあります。
表面の左下に「履歴書在中」と記載する
封筒の表面、左下に目立つように四角く囲い「履歴書在中」と記載します。赤いボールペンを使用するといいでしょう。
囲み線が曲がっていると印象がよくないため、定規を使いまっすぐ引くようにしてください。
手渡しの場合は不要という意見もありますが、他の書類と紛れてしまわないように書いておくことをおすすめします。
宛名不明の場合は「採用担当者様」と記載する
採用担当者の名前が不明の場合でも、封筒に「会社名+御中」の記載では、どの部署で対応する書類かわかりません。
担当者の名前がわからなければ、宛名は「会社の正式名称 採用ご担当者様」と記載し、部署名などがわかっていれば「会社名+部署名+採用ご担当者様」と記載します。
裏面の左下に自分の住所・氏名を記載する
裏面の下1/3程度の高さに、自分の郵便番号、住所と氏名を記載します。
表面の宛名よりも大きくならないように記載するのがポイントです。
封をして〆マークを入れる
裏のフラップ(ふた)にのりを付けて貼る場合、上から「〆」マークを書きます。
ただし、手渡しの場合は封はしなくていいので、「〆」マークは不要です。
まとめ
今回は、バイト履歴書の書き方について解説してきました。最後に要点を整理します。
まず、最低限守るべきマナーは次の通りです。
- 履歴書は黒いボールペンで書く。鉛筆や色ペンはNG
- 二重線での訂正、修正液や修正テープは使わない
- 事実と異なることは書かない。経歴詐称に該当する
- 履歴書のサイズはB5(B4二つ折)のものが一般的。指定がなければこのサイズを選択
- 書いた履歴書は、封筒に入れなくてもOK。ただし、半分以上に折らないように
- 手書きを好む会社もいるので、パソコン作成よりも手書きがベター
- 手書きの履歴書のコピーや、別の会社用に使った履歴書の使い回しはしない
また、履歴書の印象をよくする履歴書のポイントは次の通りです。
- 丁寧につくる
- 写真は清潔感・信頼感を意識する
- 空欄を作らない
- 志望動機・自己PRは充実させる
少しの努力で印象が大きく変わるため、こだわって丁寧に作成するといいでしょう。
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