
アルバイトの面接では「自己紹介をお願いします。」と最初に聞かれるのがほとんどです。
そのため、「自己紹介って何を話せばいいの?」「好印象な自己紹介ってどういうの?」と、面接の自己紹介に頭を悩ませた経験があるのではないでしょうか。
面接の最初に自己紹介を行うため、第一印象を決定づける非常に重要なものとなります。そのため、どういった自己紹介が好印象なのか理解した上で、しっかり準備をして臨むのがいいでしょう。
そこで今回は、おしごと百花の日本全国で40万件のアルバイト・パート情報を扱う経験を活かし、次の5点について解説します。
- バイト面接の自己紹介のポイント
- そのままバイト面接で使える自己紹介の型
- 高校生・大学生・主婦・フリーター別の自己紹介の例文
- 自己紹介の練習方法
- バイト面接で自己紹介をど忘れしたときの対処法
それでは、本文をご覧ください。
バイト面接の「自己紹介」で押さえる4つのポイント

アルバイト面接の自己紹介では、次のポイントに気を付けるだけで印象がグッとよくなります。
- 簡潔に1分程度でまとめる
- 笑顔でハキハキと話す
- シンプルで清潔感のある服装にする
- 面接官の目を見て話す
ポイント1. 簡潔に1分程度でまとめる
自己紹介は、履歴者に書いている内容を1分程度で要約するのがポイントです。
自己紹介には、第一印象を決定づける役割と、会話の糸口を探る役割があります。
自己紹介に内容を詰め込んで長くなりすぎると、話をまとめるのが下手な人とマイナスな印象を与えかねませんし、短すぎると良い雰囲気で面接が進まない可能性があります。
1分間で簡潔にまとめるように自己紹介を事前に作成して、何度か声を出して練習しておきましょう。練習不足だと、当日緊張して頭が真っ白になってしまう可能性があります。
1分間で話せる文字数の目安は約300文字です。300文字程度の原稿を作成して、1分間で話せるように繰り返し練習しておきましょう。
ポイント2. 笑顔でハキハキと話す
話す内容以上に、表情や身振り、声のトーンは大きく印象を左右します。自己紹介の際には、自然な笑顔を心がけ、ハキハキと伝わるように話すよう心がけましょう。
特に、バイト経験の浅い高校生や大学生は、印象が良ければ採用される可能性が高くなります。
面接で緊張すると、どうしても萎縮してしまい、表情が硬くなったり、声が小さくなりやすいです。緊張して話すテンポが速くなってしまう人もいますね。
緊張したら、面接官が来る前に何度か深呼吸をしてみるといいでしょう。副交感神経が働き、気持ちを落ち着けて面接に臨めます。
ポイント3. シンプルで清潔感のある服装にする
アルバイトの面接には、シンプルで清潔感のある服装を着ていくと好印象です。
友達と遊びに行くようなラフな格好や、露出が多すぎる服、目立ちすぎるアクセサリー、きつい香水などはマイナスな印象を与えかねません。
真面目さや誠実さが伝わる服装を心がけて、服装で印象を下げないように注意しましょう。
関連記事:服装自由のアルバイトの注意点とは?職種ごとの違いや面接時のマナーも解説
ポイント4. 面接官の目を見て話す
面接中に全く目が合わないと、面接官に「コミュニケーションが苦手なのかな?」という印象を与えます。
面接の際には、きちんと面接官の目を見てコミュニケーションを取るように話すことが大切です。ただし、目線を合わせ続ける必要はなく、 基本的に目線を合わせながら、適度に外す分には問題ないでしょう。
目を見て話すのが苦手な場合は、面接官の眉毛や鼻先を見ると、多少は緊張がほぐれますよ。
面接でそのまま使える「自己紹介の型」

バイト面接の自己紹介では、次に紹介する型を使えば簡単に文章が作れます。この型に沿って、事前に自己紹介文を作成しておくといいでしょう。
- 挨拶・名前
- 身分や立場(学生の場合は、学校名・学年など)
- 志望動機・応募理由
- バイト経歴・職歴
- 趣味・特技
- 締めの挨拶
挨拶・名前
まず、あいさつを添えて、名前を名乗ります。笑顔でハキハキ、面接官の目を見て話しましょう。
例:「お時間いただきありがとうございます。山田 太郎と申します。よろしくお願いします。」
簡単な敬語を使い、丁寧な言葉遣いで挨拶すれば問題ありません。冒頭に感謝の言葉を添えると好印象です。
身分や立場(学生の場合は、学校名・学年など)
高校生の場合は高校名と学年、大学生の場合は大学名・学年・学部などを話します。主婦やフリーターの方は、その旨を伝えればいいでしょう。
また、二―トの方は、いつ前職を退職したかを伝えましょう。
例:
- 「〇〇高校の2年生です。」
- 「〇〇大学、経済学部の3年生です。」
- 「主婦をしています。」
- 「3ヶ月前に前職を退職して、現在、求職活動中です。」
志望動機・応募理由
家や学校から近い、学費を支払うためといった応募した理由を簡潔に伝えましょう。応募理由は、面接官が採用を判断する条件のひとつになります。
家や学校から近ければ、アルバイトを続けやすく、急なシフト変更にも対応できそうといった印象を与えますし、学費のためであれば長期的に働きそうな印象を与えます。
他にも自分の経験が活かせそう、卒業旅行の資金をつくるためなど、しっかりとした理由があれば悪い印象にはなりません。
例:
- 「家から自転車で通える距離なので、学校帰りや休日も通いやすいと思い、志望しました。」
- 「高校生になって、親に迷惑をかけないためにも、自分で使うお金は自分で稼ぎたいと思い、応募しました。」
- 「教育学部に通っているので、自分の経験にとってもプラスになると思い、学習塾を志望しました。」
カフェやアパレル、事務それぞれの志望動機の書き方については、次の記事で詳しく解説しています。
バイト経歴・職歴
アルバイト経験や仕事経験がある方は、何をどのくらいの期間やっていたか話しましょう。
面接官は、過去のアルバイトの経験が、募集している業務に役立つかどうかを気にしています。また、前職をあまりにも短期で辞めている場合、面接官が質問してくる可能性があるため、先回りして説明しましょう。
例:
- 「前職は居酒屋のホールを1年間続けていました。」
- 「いままでアルバイトは、アパレル、ドラックストア、コンビニを経験しています。長いもので2年継続して勤務しました。」
- 「大学を卒業後、〇〇株式会社で5年間勤務しました。ここでは主に〇〇の業務に携わりました。」
- 「まだアルバイトの経験がなく、今回はじめてのアルバイトになります。」
趣味・特技
面接官は趣味や特技を聞くことで、人柄を判断したり、他の社員やアルバイトとの相性を見ています。また、面接官が同じ趣味を持っていると、親近感が増しプラスに働く可能性があります。
面接用にうその趣味や特技を語ったり、あまりに熱く語りすぎないように注意しておきましょう。
例:
- 「高校時代にサッカー部に所属していました。いまでもフットサルチームに所属して毎週のように汗を流しています。」
- 「映画鑑賞が趣味で、年間30本近く映画を見ます。」
- 「特技は、人の顔を忘れないことです。前職の居酒屋のホールでは、再来店のお客様に「いつもありがとうございます。」と声をかけていました。」
- 「英語が得意で、日常会話程度なら英語でコミュニケーションを取ることができます。」
ただし、ギャンブル系や、宗教や政治に関わるもの、ゲームやアニメといった趣味は、場合によってはマイナスになる可能性があるので、話さないのもひとつの手でしょう。
締めの挨拶
最後に「よろしくお願いします。」と挨拶を入れるだけで印象が良くなります。
ここで働きたいという想いを込めて「よろしくお願いします。」とハキハキ伝えましょう。
例:
- 「以上です。よろしくお願いいたします。」
- 「以上です。はじめてのバイトになりますが精一杯頑張りますので、よろしくお願いいたします。」
【例文】バイト面接で使える自己紹介(高校生・大学生・主婦・フリーター)

前述したバイト面接の「自己紹介の型」を使った、高校生・大学生・主婦・フリーターと立場別の例文を紹介します。
高校生の自己紹介例
高校生だと初バイトの方も少なくありません。それは面接官も心得ているので、アルバイト未経験であってもフレッシュでハキハキしていれば好印象です。
お時間いただきありがとうございます。××と申します。よろしくお願いします。
現在、○○高校1年生です。
高校生になったら、親に迷惑をかけずに自立したいと考えていたので、アルバイトに応募しました。
もとから飲食店で働くことに興味があり、こちらのお店では学べる事が多そうだと思ったのが、こちらに応募した選んだ理由です。はじめてのアルバイトですが、ご迷惑をかけないよう早く仕事を覚えて頑張りたいと思っています。
趣味は読書です。色々なジャンルを読みますが、最近は歴史小説にはまっています。
本日は、このような貴重な時間を頂きありがとうございます。精一杯頑張るので、どうぞよろしくお願いします。
大学生の自己紹介例
大学生の場合も、高校生と同じでアルバイト未経験であっても問題ありません。ここでは、アルバイト経験ありの例を紹介します。
お時間いただきありがとうございます。
○○大学教育学部2年の××です。軽音楽サークルに所属し、ギターを担当しています。
こちらを志望した理由としては、学校帰りに通いやすい距離なのと、バンドの経験から人前に立つのが好きなので、接客業が向いているのではないかと思ったからです。
前職は、コンビニで1年間続けてきましたが、こちらのようなにぎやかなお店で働いてみたく、応募させていただきました。
また、バンド以外にも、旅行が趣味で年に3~4回は友人と国内旅行に行っていますので、沢山働いて旅行資金も貯めたいと思います。
以上です。よろしくお願いします。
主婦
主婦の場合は、アルバイトや社会人の経験を、今回の仕事に活かせるかどうかが重要なポイントです。高校生や大学生と比べると、経験の重要度が高くなります。
〇〇と申します。本日はお時間を頂き誠にありがとうございます。
私は大学を卒業後、不動産会社の営業事務として5年ほど働いており、主に契約書や請求書といった書類の作成、営業資料の作成、電話対応を行っていました。
その後、出産を機に専業主婦をしておりましたが、子どもが小学校に上がり時間に余裕ができたため、パートを志望いたしました。
会社員時代にMOSを取得しておりますので、ExcelやWordの基本操作は不自由なくできます。また、主婦をしながら趣味でブログ運営をしていたのでタイピングも比較的速いと自負しています。
以上です。どうぞ、よろしくお願いいたします。
フリーター
フリーターの場合もアルバイトや社会人の経験を活かせるかが大きなポイントです。また、どのくらいシフトに入れるのかも、採用において比重が大きいポイントになるため、自己紹介で伝えるといいでしょう。
〇〇と申します。本日はお時間を頂き誠にありがとうございます。
大学を卒業後、家電メーカーの営業として7年ほど働いていましたが、残業が多く体力的に限界を感じたため休職し、半年ほど前からコンビニやドラックストアの品出しをしてきました。
ただ、どちらも人員数の関係でなかなか希望通りにシフトに入れず、安定してシフトに入りたいとの思いから、週4~5日募集のこちらに応募いたしました。
採用いただいたら、こちら1ヶ所に集中したいと思っています。
会社員時代も営業を続けてきたので、接客は苦手ではありません。即戦力になれるよう、精一杯努力します。
以上です。どうぞ、よろしくお願いいたします。
自己紹介の練習には、動画撮影がおすすめ

自己紹介の練習は、スマートフォンやパソコンのWebカメラで動画を撮影しながら行うのがおすすめです。
動画を撮影することにより、話している内容や表情・声のトーンやスピードが客観的に見え、時間を計測することができます。
客観的に自分の話している姿を見ることで、主観では気づきにくいポイントが発見しやすくなります。
動画を見ながら、より良い自己紹介ができるように改善していきましょう。
ただし、過度に心配しすぎる必要はありません。自己紹介が重要なことに変わりありませんが、多少噛んだり、言い間違えたり、時間が数十秒オーバーしても問題はありません。
少しのミスで落ち込む必要はないので、内容に完璧を求めすぎず、笑顔やハキハキと話すことにより注意を向けましょう。
緊張して自己紹介をど忘れしたときの対処法

どんなに準備をしても、緊張のあまり自己紹介をど忘れてしまう状況もあり得ます。しかし、そんなときでも焦る必要はありません。
誠実に一生懸命コミュニケーションをとる姿勢を忘れなければ、十分に挽回できます。
自己紹介をど忘れしてしまった時は、「〇〇大学経済学部3年の××です。今日は貴重なお時間ありがとうございます。どうぞ、よろしくお願いします。」と簡単な自己紹介と感謝の気持ちを忘れずに伝えましょう。
また、緊張してど忘れしたことを正直に伝えるのも、決して悪くはありません。
面接の時間をいただいていることへの感謝ができると、「気遣いができる人だな」と好印象です。感謝と、笑顔でハキハキだけ忘れなければ、大きく印象を下げることはないので、気負わず対応しましょう。
また、面接会場にぎりぎり到着すると、焦ってパフォーマンスが落ちる可能性があります。
電車の遅延、道に迷う、急な腹痛などさまざまな理由で遅れてしまうかもしれないので、余裕をもって10分前には現地に到着するといいでしょう。
なるべく緊張しない状況を作ったうえで、ど忘れしても大丈夫という気持ちで臨むのがおすすめです。
まとめ
今回は、アルバイト面接の自己紹介について、ポイント、自己紹介の型、例文などについて解説してきました。最後に要点を整理します。
まず、自己紹介のポイントは次の通りです。これらに気を付けるだけで印象がグッとよくなります。
- 簡潔に1分程度でまとめる
- 笑顔でハキハキと話す
- シンプルで清潔感のある服装にする
- 面接官の目を見て話す
次に、そのまま使える自己紹介の型は次の通りです。この型に沿って、事前に自己紹介文を作成しておくといいでしょう。
- 挨拶・名前
- 身分や立場(学生の場合は、学校名・学年など)
- 志望動機・応募理由
- バイト経歴・職歴
- 趣味・特技
- 締めの挨拶
面接中は、緊張のあまり準備した自己紹介がうまく話せないこともあり得ます。しかし、うまく話せなかったと引きずらず、感謝と、笑顔でハキハキだけ忘れないようにしましょう。誠実さが伝われば採用の可能性は十分にあるので、気負いせずに臨みましょう。
あわせて、自己紹介だけでなく面接の持ち物や服装も合否を決める重要なポイントなので事前にチェックしておくといいですよ。
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