
静岡市は国とも連携して、地域の誰もが生涯活躍できる街づくりを積極的に推進する自治体です。
その静岡市で定年を迎えた皆さま、まずはお疲れさまでした!そして、いよいよこれからは第2の人生の幕開け。ゆっくり体を休めた後は生き生きと働き、より充実した生き方をスタートさせてはいかがでしょうか。
この記事では、定年後に働くことをおすすめする理由と第2の人生の充実につながる仕事の探し方を紹介します。
1.定年後も「働き続けたい」方の割合は8割以上
平成30年度時点における静岡市の調査によると市内に住み、働いている高齢者のうちの8割以上は「今後も働き続けたい」と考えています。

画像引用元:静岡市「静岡市高齢者就労に関する実態・ニーズ調査」
https://www.city.shizuoka.lg.jp/000783716.pdf
ただし、「フルタイムで働き続けたい」と考える人は少なく、週3〜4日程度を希望する声が目立ちます。1日の勤務時間で言うと、6時間未満を希望する人が多いようです。その代わりに収入は「10万円未満で構わない」と考える人が目立ちます。
1-1.「働き続けたい」と考える主な理由
静岡市の高齢者が「働きたい」と考える主な理由は、生活費のため・健康のため・社会や人とのつながりを保つため・生活のリズムや刺激を得るための4つです。

画像引用元:静岡市「静岡市高齢者就労に関する実態・ニーズ調査」
https://www.city.shizuoka.lg.jp/000783716.pdf
「生活費のため」と答える方も多い一方、自分自身の健康づくりや社会・人との関わりを意識して「働きたい」と考える方もいることは、興味深いと思いませんか?小遣い稼ぎや借金の返済などやむを得ない事情によって「働きたい」と考える人は少なく、前向きな気持ちで仕事に取り組む意向も読み取れます。
2.定年後も働くことのメリット5つ

実は静岡市のみならず全国的に、定年後もあえて働く高齢者が増加しています。男性に限って言えば2021年時点において60代前半では7割以上、60代後半になっても5割以上の方は働いている状態です。
出典:厚生労働省「中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)特別報告の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/judan/chukou18tokubetu/dl/02.pdf
これほどまでに働くことに前向きな高齢者が増加した理由は何でしょうか。以下では、定年後も高齢者が働くことの代表的なメリットを紹介します。
2-1.身体や頭を動かして健康になれる

厚生労働省の資料によると働いている高齢者は働いていない方と比較して、健康を維持できる可能性が高いと言います。また、「自分は不健康」と考える方が働き始めたことで「健康になった」と認識できる可能性も高く、高齢者の心身の状態と仕事は深く関わっていることが示唆されました。
出典:厚生労働省「中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)特別報告の概況
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/judan/chukou18tokubetu/dl/02.pdf
社会に出て働くと身体や頭を動かす機会が増えて、機能の低下を防止できる可能性があります。定年後に自宅に閉じこもっているままでは刺激が少なく、「なんとなく元気が出ない」「なぜか頭がぼーっとする」などといった状態に陥りがち。近年では買い物もインターネット経由で行えるようになりましたから、身体を動かすためには、意識的な行動が必要です。
ただし、取り立てて趣味のない方が無理にジムへ通ったりスポーツクラブに参加したりしても、習慣化することは難しい現実があります。定年後も働けば出勤中や仕事中に自然と体や頭を動かして、健康づくりの後押しが可能です。

2-2.年金以外の収入源で生活が安定する
人生100年時代とも言われる時代に65歳で定年退職を迎えたとしても100歳までには、30年以上の期間があります。現役時代に十分貯蓄した方でも年金以外の収入源があるに越したことはありません。定年後に年金プラスアルファの収入が数万円あるだけでも、心の余裕が生まれます。
また、定年後に働いて生活を賄えるだけの収入があれば、年金の受給開始年齢の繰り下げも可能です。令和4年から人生100年時代に合わせて年金制度が改正された結果75歳まで、受給開始年齢を繰り下げられるようになりました。75歳まで繰り下げた場合は84%増額された年金を一生涯受け取れます。
出典:日本年金機構「令和4年4月から年金制度が改正されました」
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2022/0401.html
出典:日本年金機構「年金の繰下げ受給」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/20140421-02.html
2-3.さまざまな世代との交流が生まれる
悠々自適な生活を送っているつもりでも、なぜか心に隙間がある。その理由は社会の中での居場所を失ったことに対する喪失感かもしれません。「居場所を作るため」と積極的に行動しようとしても定年まで頑張ってきた方ほどプライドが邪魔して、思うように進まないケースがあります。
定年後も働けば自然に、さまざまな方と交流する機会を得ることが可能です。働く中では若い世代との意思疎通に悩んだり、過去の肩書きが通用せずに落ち込んだりする場面もあるでしょう。しかし、悩みを持てること自体が社会に属して、まだまだ活躍できている確かな証拠とも言えます。前向きに行動していれば不思議と周囲の理解が得られて、より充実した生活への変化を図れるでしょう。

2-4.自分のためのキャリアを追求できる
現役時代は家族の幸せのみを考えて、「少しでも収入アップできるように」と働いてきた方も多いのではないでしょうか。子供が自立している定年後は、自分のためキャリアを築く良いチャンス。本当にやりたいことや興味のある仕事を探して、自分自身の可能性を試しましょう。
ちなみに、以下は、静岡市の高齢者が関心を持っている職種の一覧です。サービス業・農林水産業・教育、学習支援業などの職種に関心を持つ高齢者も一定数おり、定年後に思い描く理想のキャリアは人それぞれであることが読み取れます。

画像引用元:静岡市「静岡市高齢者就労に関する実態・ニーズ調査」
https://www.city.shizuoka.lg.jp/000783716.pdf
もちろん、長年働いてきた職種で定年後も活躍して、若手の育成に力を入れたり新規のお客さん獲得を目指したりすることもとても素敵なキャリアの1つです。自分の気持ちに素直になり、「どのように働きたいか」を考えることが第2の人生の充実につながります。

2-5.誰かの役に立つことで生きがいを実感できる
どのような職種も誰かから必要とされて、感謝される仕事であることは同じです。定年後に働いて「ありがとう」の言葉を聞くとご自身の価値を再確認でき、生きがいを実感する機会が増えます。すると、心が深く満たされて、より熱心に仕事に励む原動力を得られるでしょう。
現役時代に何10年も頑張ってきたあげく、ようやく迎えた定年後に「自分は誰からも必要とされない人間だ」と感じる状況ほど悲しいことはありませんよね。身体が動くうちは無理のない範囲で働いて誰かの役に立つことが、自分自身の心の健康につながります。
3.第2の人生を充実させる仕事の探し方

定年後に希望する働き方を具体的にイメージできたら、希望地域の求人を実際に探してみましょう。「まずは求人を見てみたい」という段階では求人サイトを活用し、情報収集することがおすすめです。おしごと百花では「こだわり条件」の「中高年歓迎」にチェックを入れて「検索結果」をクリックすると、定年後も活躍できる求人が表示されます。

画像引用元:おしごと百花静岡「こだわり条件から探す」
https://oshigoto-hyakka.net/prf_shizuoka
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